2005年5月5日(木)
GW特別企画 連続芋づる式第一回「まちシリーズ」その4
(no.13) 城と城下町 石井進 監修

城と城下町

石井進 監修 

山川出版社
1600円+税 
1999年発行
城下町のかたち
矢守一彦 著
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「城下町のかたち」のほうは自スキャンです。掲載に問題がある場合は恐れ入りますがお知らせください。
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そのまちに存在する要素、それは何か?

 都内から成田に向かうと、京成線でも、JRでも佐倉という駅を通る。博物館が好きな人であれば佐倉と聞けば、国立歴史民俗博物館を思い浮かべるだろうか?成田と関係の深いのがこの佐倉の博物館のある地にあった佐倉城を本拠とした佐倉藩である。佐倉の町は城下町と呼ばれる。では城下町とは?今日は昨日の門前町に続き、城下町について書かれた本を紹介したいと思う。

 城下町とは何か?ここで紹介する矢守氏をはじめ学術的な定義は多々あるが、ここでは今回紹介する「城と城下町」での定義を紹介する。

城下町とは城を中心として形成された都市のことで、城・武家町・商工人町の3要素をもち、農村とのつながりがきわめてうすくなっている。】(pp105)

 今回紹介する本では主にその城下町についての特徴についての分析を試みている。「城下町のかたち」では城下町を分類していくのだが、その時の例えが面白い。「都市は個人に似ている。各都市はいずれもその独自の性格と顔型を持っている。」(L・ヒルベルザイマー)という言葉を引き、更にそれは人が年をとると変わるのと同様に、時系列的に換わるものである、というのである。そしてその中で時を経ても童顔のままであったり、途中で老けるのが止まる人がいたりするのと同様の変化を城下町もするというのである。

そして時系列の変化をパターン化することで都市を分類を試みていく。下の図がその分類である。この分類を説明し各城下町を分類していく。地図とともに読んでいくととても面白い。ヘタな推理小説顔負けである。旅行に行く前、あるいは旅行に行くお金はないけど、時間は…という人はこの本を図書館等で入手し、是非この知的冒険を楽しんで欲しい。

城下町のかたち(pp19図I−2より引用)

 
山川の本(城戸城下町)は現在も入手可能である。この本は各城の紹介と、城下町の紹介からなる。入門編として必携の一冊である。また、写真、図などが多いこともオススメである。城下町の道の特徴、「五の字型」などは図の説明、そして写真での例示があると、非常に容易に理解する事が可能である。

 案外身近に城下町は存在する。埼玉にもちょっと思い浮かべるだけで、川越、岩槻、行田…というように。昨日今日と門前町、城下町を取り上げてきた。これらは、普段は何気なく見ている町を見方を変えることで見えてくる別の顔、という事も出来よう。それに対するちょっとした知識を得るだけで新たな町の顔が見えてくると思う。あえて言えば見方つながりである。

本から始まる新たな出会い!是非お試しを!
今日のあれこれ
ある時期、何かのはずみに子どもは子どもなりの自尊心やアマノジャクから自信を持って自らの周囲の友だちを拒否しあえて孤独を守る事がある。(石原慎太郎 いま魂の教育)
自分の頭でものを考えよう、自分を生きよう、そう思ったとき、深い孤独が訪れる。
孤独は怖いものでも悪いものでもなく、創造の母であり、生きる歓びへと自分を押し出してくれるものだ。(ほぼ日 おとなの小論文教室 山田ズーニー)

 
一人でいる、孤独についての二つの記述である。私は孤独が怖い。不安である。しかしそれは、寧ろ当然であると、そして必要なものであると山田ズーニーはいう。そして更に、人を恐れ、皆と共にあろうとしてあれない、これを「寂しさ」というのでは、という。自分は「一人で生く」これを目指していると思う。そういう意味この文には励まされる。
行き着く先は「冥府魔道」なのかもしれない。弱虫でへたれの自分だが、これは引き受けていきたい、と思っている。

今売れている「プロ論」を読んだ。この中で印象に残っているのは、準備をしておかないと、ここぞ!という所で動けない、と言っている人が案外多いということだった。孤独…。これは準備期間なのかもしれない。人は人間(じんかん)。嫌でも他者との関係は受け持つ事になる。今は、それが今は無くても、いずれ来る時に備え、孤独の今、刃を研ぎたい。

西武大勝!今日も一人、でも気分のいいこどもの日。
本日のお勧めリンク
http://shofu.pref.ishikawa.jp/inpaku/castle/look/look_top.htm
(再現金沢城 石川新情報府内コンテンツ お城の構造がよく分かるコンテンツです)
http://shofu.pref.ishikawa.jp/ (石川新情報府)
http://www.catv296.ne.jp/~sakura21/
(城下町佐倉を訪ねる 佐倉の事をあまり取り上げられなかったので…佐倉、良い所ですよ)
http://hazuki-pj.kir.jp/index.html (
郷土文化財探訪プロジェクト“葉月” ここは本当にオススメ!個人サイト…脱帽です)

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